演奏会本番まで、残り一週間ほど。今回のワークショップが目指したのは、技術よりもう少し根本的なところ——より響く音を出すために、自分が本来発揮できるはずの体の使い方を習得することでした。
イス軸法とは、西山創先生が開発した、椅子を使ってたった5秒でベストな体軸(体の中心軸)を調整することができるメソッドです。ただ、正しく立ち上がる——それだけで、体の中に眠っていた力が引き出されるのです。
生徒たちはその簡単さに最初は半信半疑でしたが、実際に体験してみると「椅子から立ち上がるだけで、こんなに変わるの?」と驚きの声があちこちから上がりました。
体軸を整えた後に楽器を構えて音を出してみると、その違いは明らかでした。同じ奏者が、同じ楽器で弾いているのに、音の響きが変わるのです。頭で理解するより先に、体が感じる。それがとても印象的でした。
音楽は、技術だけでできているわけではありません。その人の体の状態、心の状態、自分という存在のあり方が、そのまま音として現れます。だからこそ、自分のことを知ることは、音楽をより深く表現するための一番の近道だと思っています。
西山先生チームとオーケストラ部のみんなと。
5月4日の定期演奏会まで、あと少し。今日体で感じたことを胸に、舞台に立ってほしいと思います。
目に見えないものを追い続けながら、音楽や表現の楽しさを人生の糧にしていってほしい。そう願っています。